監修:皮膚科専門医 岩本麻奈先生
冷たい風で肌も冷え冷え。
西高東低の冬の気圧配置は、日本海側に大雪、太平洋側にからっ風を呼び、肌にとって厳しい季節が到来します。
肌の水分は、湿度の低下と比例して蒸散しやすくなり、乾燥します。さらに皮脂の分泌量も秋の約半分に減り、ますます水分が蒸散しやすくなるという悪循環に陥ってしまうのです。
また、冷たい空気にさらされる顔の肌は、冷えの影響を受けやすく、血流が低下。新陳代謝が悪くなり、ターンオーバーのリズムも乱れがちに。冷えによって肌のバリア機能が弱まり、ますます乾燥しやすくなります。
冬のスキンケアは、うるおいを必要以上に奪っていないか洗顔やクレンジングを見直し、化粧水や乳液を保湿効果の高いアイテムに切り替えることも必要です。
冬の気象美容
<12月>肌もイベント疲れ
クリスマスに忘年会、仕事納め……と、師走は大忙し。飲みすぎ、寝不足は肌の大敵です。乾燥やニキビの原因になるのはもちろん、血行不良などで肌色がくすむことも。
また、年間でもっとも昼の時間が短く、日差し不足で不調になる人もいます。紫外線に留意しつつ朝日を浴び、ビタミンD摂取を心がけ、保湿と血行促進に留意してください。
<1月>北風が肌を刺激
「冬型の気圧配置」が肌をいじめます。冷たく乾いた北風が肌にあたり、皮膚からどんどん水分を奪ってしまうのです。ただ、この寒さも「自然の肌へのマッサージ効果」を考えると悪いことばかりではありません。適度な湿度を保つことがポイントです。
<2月>春一番が肌トラブルを運ぶ
春一番が吹く日(観測されない年もあります)は、気温が一気に上昇し、風が運ぶ黄砂や花粉が肌を傷つけたりニキビの原因になったり。翌日は一気に寒くなるので、体も肌も対応しきれません。体調を崩さないように服装にも気をつけましょう。
出典:著書「日本女性のための本当のスキンケア」より(内容は掲載に際し適宜編集しております)